賃貸管理会社選びのポイント
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ポイント1 分譲マンションの賃貸管理が得意か補足説明
分譲マンションの賃貸の特徴 |
注意点 |
管理組合が存在するため、賃貸取引の際、様々な確認作業・書類の提出がある。 |
駐車場・駐輪場の確認、施設・設備の使用料の支払い方法の確認、管理組合への各種書類の提出などを怠ると、大きなトラブルが発生する。 |
管理員さんへ引越日程やトラックの大きさ・台数などを事前に伝えなければならない。 |
事前に引越日時を知らせなければ、引越日時、他の住人に迷惑を掛けることになるほか、分譲マンションによっては、引っ越しをさせてくれないマンションもある。 |
分譲マンションの住人の多くは、区分所有者(持ち家の方)である。 |
近隣に迷惑を掛けるような賃借人が入居した場合、その部屋の区分所有者(オーナー様)が近隣住人から恨まれるため、入居審査を厳しくする必要がある。 |
転勤などで一時的に賃貸するオーナー様が多く、将来戻ってきたときに再居住することが多い。 |
再居住時の賃借人明渡し(立退き)トラブルを避けるために、定期借家契約などを上手に利用して、トラブルを事前に回避する。 |
分譲マンションを賃貸するオーナー様は、賃貸業に関して素人の方が多い。 |
賃貸マンションなどを経営するプロのオーナー様とは違うため、親切かつ丁寧な対応の賃貸管理会社への委託をする必要がある。 |
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「分譲マンションの賃貸」と「アパート・賃貸マンションの賃貸」では、同じ賃貸でもルールや手続きの他、様々な部分で大きな違いがあります。分譲マンションの一室をアパートや賃貸マンションと同じように取り扱った場合、オーナー様のみならず、借主、近隣住民、管理組合にまで迷惑を掛けることもあります。アパートや賃貸マンションの管理を得意としている賃貸管理会社はたくさんありますが、分譲マンションの賃貸管理を得意としているかどうかが、賃貸管理会社選びの大きなポイントとなります。
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ポイント2 仲介会社ではなく管理会社を選ぶ補足説明
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賃貸管理会社 |
賃貸仲介会社 |
主な業務内容 |
建物維持管理、入居者募集・審査・管理、賃貸借契約締結事務、家賃回収・督促・送金、敷金精算など |
物件情報の広告、入居希望者へ物件情報の斡旋・ご案内、賃貸借契約締結事務など |
主な売上げ |
オーナー様からいただく委託管理料 |
賃借人からいただく仲介手数料 |
賃貸取引の考え方 |
優良な入居者を選び、入居者へは安心な生活を提供、オーナー様へは安心な賃貸経営のお手伝い |
入居者への物件の斡旋が第一 |
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CMや看板などでお馴染みの賃貸仲介会社とマンション専門プラザのような賃貸管理会社は同じ不動産会社ではありますが、主な業務、売上げ構成、賃貸取引の考え方が異なります。入居者の斡旋・契約締結・お部屋の引渡しまでが仲介会社、その後の入居者及び建物管理が管理会社となります。仲介会社は借主寄り、管理会社は貸主寄りの考え方のため、賃貸管理の依頼先は、優良な入居者選びを優先する管理会社に任せるのが正解です。
- ポイント3 入居率の確認
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貸主としては、借主が見つからなくては家賃の収入を得ることができません。各管理会社の入居率(入居物件数/管理物件数)や入居者斡旋方法をしっかりと確認することが大切です。また管理会社の入居者に対する対応やサービスが悪いと、入居者の退去も早まると言われています。
- ポイント4 トータルアドバイザーか
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オーナー様の資産運用について、将来のことまで適切にアドバイスをしてくれるかどうかは、分譲マンションの賃貸においてとても重要なことです。転勤などの場合、転勤先からオーナー様が戻ってくることを想定した賃貸方法、将来を想定した適切なリフォーム内容、賃貸中に相続などが発生した場合の対処方法、将来売却する際の適切な売却のタイミングなど、様々な提案ができる管理会社が理想です。
- ポイント5 家賃査定額
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賃貸管理の依頼欲しさに、相場より高い家賃を査定額としてオーナー様に提示する管理会社は、相当な注意が必要です。この行為は、オーナー様からはよく思われても、結果、オーナー様の利益を無視した卑劣な行為です。昨今の情報社会では、借主側も簡単に家賃相場の情報を得ることができるため、相場より高い家賃ではなかなか決まらなくなっております。空室期間が長くなっても管理会社には大きな損失はでませんが、オーナー様にとっては大きな損失が出てしまいます。
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