騒音トラブルの思わぬ落とし穴

分譲マンションとは共同住宅であり、共同住宅であるゆえのトラブルも多数発生します。その中でも特に解決が難しく頻繁に耳にするトラブルの中に「騒音のトラブル」があります。騒音といっても、故意的に音を発する騒音と生活をしていれば自然に発生する生活音とに分けることができます。

子供が走り回る足音や夜中の洗濯機や楽器の演奏音、ステレオなどのスピーカー音などは故意的な騒音となり、トラブルの原因になることは誰もが理解できます。しかし日常の歩行音、ドアの開閉音、トイレの水が流れる音などの生活音が原因でトラブルになることもあります。今回のトラブルは、分譲賃貸マンションの賃貸入居者とその下階に住む居住者との間で、日常的な生活音が原因でトラブルとなった事件簿を紹介します。

ある日、「お宅が賃貸管理している部屋の下の階に住んでいる者だが、上の賃貸で借りている入居者の子供が部屋で飛び跳ねているようで、その音がうるさくて困っている。何とかしてくれ。」という電話が入り、早速社員2名が現地へ駆け付けました。今までにも上下階同士で何度かつまずき合いがあったようで、すでにお互いが感情的になっていたようです。取り急ぎ分譲賃貸マンションとして入居していた入居者へ事情を聞くと、「確かに部屋で子供が飛び跳ねていたことはあったが、下の階の方から注意されてからは子供に言い聞かせ、それ以後は殆ど部屋では飛び跳ねていない。またフローリングの上にカーペットも敷くようにした。」とのこと。その旨を下の階にお住まいの居住者にお話しすると、「昨日も今日も以前と変わらないくらいの音がしている。」と言う。

音のトラブルとは、音の感じ方に個人差があるということが原因である場合が多く、それを確かめるために社員が上下階に分かれ、携帯電話を使用して実際に上階で飛び跳ねた時の音を下階で確認するという方法を取る。確かに「ドン」という音はするが、非常にジャッチが難しい程度の音である。結局、上階の賃貸入居者には、「今まで以上に気を付けて生活して下さい。」とお願いするのみで、下階の居住者にもその件をお伝えし、「これ以後は管理組合が間に入ってもらい解決するしかない。」と伝える。

なぜこのような事件が起きたかというと、今回の分譲賃貸マンションのお部屋には、以前は大家さん自身が住んでおり、その大家さんとはお年寄りの一人住まいでした。大家さんが自ら住んでいた時は、下階の方が音に敏感であるということを知ってからは、まな板の下にタオルを敷き包丁を使用するというくらい、音に対して神経質に生活していたとのこと。そのため、ごく一般的なお子様のいらっしゃる家族が入居しただけで、今までとの音のギャップに驚いた下階の居住者から苦情が来たというものです。

この事件以降、マンション専門プラザでは分譲マンションを貸そうとされる方には、過去・現在において音のトラブルがあるかどうかの確認はもちろん、音のトラブルがあるという場合には、賃貸する前にその相手方と話し合い、対策を講じてから活動するようにしております。

分譲マンションを貸す場合は、いろいろなトラブルを経験し、様々なトラブルを事前に対処できるマンション専門プラザにお任せ下さい。