敷金返還請求事件(H21.6.12大阪高等裁判所判決)

●判決:通常損耗部分の補修費用返還

●事案の概要:契約解除に伴い、敷金から差し引かれた補修費用の返還請求

●判決の理由:借主は、通常損耗(自然損耗)について原状回復を負うとの特約がない限り、特別損耗(入居者の故意・過失による損耗)についてのみ原状回復を負うと解するのが相当であるとした上で、特別損耗部分の修復を行った結果、通常損耗部分の修復をも含むことになる場合、当該修復によって回復した通常損耗による減価分は貸主が負担するものとした。

●補足:判決後、被告人(貸主)羽控訴したが、裁判所はこれを棄却した。本判決は、国土交通省の「原状回復をめぐるガイドライン」を引用した判決であり、現在の借主に対する原状回復費用の請求の基本的な考え方を示した判決である。