分譲賃貸マンションのお部屋には、一般のアパート・賃貸マンションには付いていないことの多い照明器具やカーテンなどの備品が付いている場合があります。これらの備品は、以前住んでいたオーナー様が置いていったものである場合が多く、賃貸で借りた入居者の方には、喜んでいただける場合が多々あります。しかしこれらの備品が原因で、逆にトラブルとなることもあります。
トラブルとは、オーナー様はこれらの備品を好意で部屋に置いていっただけであり、入居者の使用は自由だが修理・交換までは責任を持ちませんといった場合です。当然、備品が故障すれば入居者はオーナー様へ修理して欲しいと言い、オーナー様は修理しませんとなることでしょう。単純なトラブルのように思えますが、実は日常茶飯事のトラブルなのです。
トラブルの予防策は、このようなオーナー様の好意で置いていかれる備品であっても、入居者へは契約前にしっかりとその備品の扱い(故障の際には誰が修理・交換しなければならないのか)をお伝えすることです。そのためには、オーナー様は事前にそれらの備品を「設備」として置いていくのか、「残置物」として置いていくのかを決めておかなければなりません。
●備品
取り外し、持ち運びが容易にできる物と考えれば分かりやすい。照明器具やカーテンの他、エアコン、ウォシュレット、食器洗乾燥機、ディスポーザー、芝刈り機など。
●設備
設備とは付帯設備のことであり、お部屋と一緒にその設備を貸すという扱いになる。設備の修理や交換が必要になった場合、オーナー様の責任と費用負担で対応する。
●残置物
残置物の修理や交換が必要になった場合、オーナー様には修理・交換の責任がない。しかし借主が不要とした残置物は、オーナー様が撤去・処分しなければならず、借主は許可無く処分・交換・撤去することもできる。また借主の入居時点では、使用可能な状態でなければならない。
分譲マンションを賃貸として貸す場合、備品は事前に「設備」と「残置物」の区別を明確にして、トラブルの起きないように心掛けましょう!
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